2015年12月26日土曜日

NyanSELECT2015を終えて

『母』の世界観は他の追随をゆるさない圧倒的な演出力であった。
白い布は胎盤。
3枚のアクリル板を通して母と娘が入れ替わり娘と母に。
また、母と胎児に。
目線、指先の動きが、温かくも哀しい。
『静』的な 世界を創造。
『朔』は動的な舞台で言葉を積み重ね上げ、パンドラの世界観を魅せる。
『愛色の筆触』は大正浪漫の清純な世界観を画家と女学生で表現。
白い布をカンパスに見立て、悲恋を永遠の愛にまでも高めた。
『ただそこにある命の情景』は弱肉強食のテーマをメルヘン風に、高校生とウナギ犬(赤塚不二夫の創作)を通して不条理に表現。
4つの作品は全て個性的でなかなか見応えがあり、力作であったと言える。

5年に渡りNyanSELECTを開催して来ましたが、ここで一度区切りとさせていただきます。
時期をみて、また再開できればと思っています。
多くの観客の皆さん、出演団体の皆さん、そして、スタッフの皆さん、最後になりましたが、舞台美術を担当してくれたTOKIさんに感謝の言葉を送ります。
『ありがとうニャン!』

主催
ヤマサキケイコ

2015年12月22日火曜日

Nyan Presents 『Nyan SELECT 2015』 最優秀団体

★最優秀団体
  ひのにし企画
   『母』

ご来場誠にありがとうございました。

2015年11月21日土曜日

【Bグループ】

■Noisy Bloom「愛色の筆触」

作・演出:緒花
キャスト:高山千比呂、清雲凛斗、悠衣

あらすじ:
彼は絵描きで、ある日突然、私の前から姿を消し、そのまま行方知れずになった。
数年後、私の元に届いた手紙は、彼の死を告げるものだったーーー。
私は彼の訃報を聞き、遺品整理の為に彼が住んでいた木造アパートを訪れた。
アパートの二階の奥の部屋は沢山の作品で埋め尽くされていて、彼の使う絵具の匂いも見慣れた筆触も全てが懐かしかった。
しかし、それらの作品も…今となってはもう、遺作と呼ばれるのだ。
絵に向かう私は、今はもう居ない絵描きに問いかける。
『ねぇ…貴方は、この部屋でどんな風に過ごしていたの?』



■少年ピカレスクロマン「ただそこに在る命の情景」


作:いまがしゅん
演出:わかつきさくや
キャスト:北﨑亜花音、木村延哉

あらすじ:
彼の女の求めるモノは此処にはない。
彼の者が求めるモノは此処にはない。
二人の求めるモノは此処にはない。
二人なら何処かに在るかもしれないモノを見つける事ができるのかもしれない。
そう、二人なら。



■劇団T.C.N『忘れえぬキミ』

作・演出:八方ねこ
キャスト:クー(ぬいぐるみ猫)/ピエコロ/まげっと/NYAN
ギター演奏:福島大 

あらすじ:
何時の時代かわからない。ニャンニャーンピエロサーカスの猫ピエロたちのおはなし。
トトは血の繋がらない妹クーと暮らしていた。いつしかクーに恋心をいだくトト。
しかし、クーには好きな人が。クーの気持ちを知りながらも兄として見守り続けるるトト。
先輩マジシャンタヌタヌは、そんなトトを励まし見守る。
後輩ピエロトマトはクーの友達。トトのクーへの想いを知りながら、密かにトトに恋している。
そんなある日、残酷な事件が起こる。

【Aグループ】

■劇団パンドラ「朔-saku-」

作:一 明日翔 演出:藤田 明日翔
キャスト:水野祐介、村田妙子、小澤優佳

あらすじ:
気が付けば目の前には天使と悪魔。あれ、アレレ。私、死んだん?!待
ってや神様。生きたいとも思わんけど、死ぬには中途半端過ぎるんやっ
て。私、まだあの子に何も伝えてない!え、それホンマ?!神様テキト
ー過ぎるー!!いつもはアングラな脚本ばかり書いていますが、私な
りの恋愛コメディ風に仕上げました。伝えられない愛してる。伝えたい
ものは変わらない。
「生きるってなに?」人は皆、完璧ではない。



■ひのにし企画「母」


作・演出:ひのにしけんいち

キャスト:ふじもとかつえ、長崎円佳

あらすじ:
母と子を身ごもった娘。父が死んだ。見つめていると、子守歌が聞こえた。
母は、手鏡を見ていた。私は、母に『ありがとう』と、言った。

2015年10月23日金曜日

NyanSELECT2015タイムテーブル発表

【Aグループ】
劇団パンドラ
ひのにし企画

【Bグループ】
NoisyBloom
少年ピカレスクロマン
劇団T.C.N

★開演時間
[受付並びに開場は開演の15分前]

12月19日(土)
12:00【A】
14:00【B】
17:00【B】
20:00【A】

12月20日(日)
12:00【B】
15:00【A】

★全席ご招待(完全予約制)

★予約フォーム(11月15日10時予約開始)
https://www.quartet-online.net/ticket/nyanselect2015

2015年8月21日金曜日

 Nyan SELECT 2015 参加団体発表

Nyan SELECT 2015   presenting by theater Cafe Nyan 今年のNyan SELECTは12月19日(土)・12月20日(日)に開催します。
参加団体は以下の5団体です。お楽しみに! ■ 劇団パンドラ  http://www.dclog.jp/PanDoRa/ 『私たちは、病気、盗み、ねたみ、憎しみ、そしてこの世のあらゆる悪と向き合い、 「人間とは」「生きるとは」それは何なのかを考え、自分なりの答えを訴えたいのです。 私たちはこれから、決して開けてはいけない「脚本(箱)」を開けます。 その中の、ほんのちいさな希望でも、皆様に見つけてほしいのです。』 をコンセプトに2013年4月に旗揚げし、現在8名で活動中である。 ■ 少年ピカレスクロマン  http://ameblo.jp/sakuya104/ 2010年に旗揚げし、関西を本拠とする日本の劇団。略称「少年P」「S.P.R」。 作風は多岐にわたるが内容はコメディ色が主で家族を芯にした作品が多い。 ジャンルであるピカレスクロマンに少年がつく事によって「子どもの悪ふざけ」という意味合いをもつ。 ■ ひのにし企画  http://hinoken.web.fc2.com/hinonishi.html twitter @pr_hinoken 『ひのにしけんいち+○○』を基本にして、関西を中心に活動中。 『○○』の部分は、劇場であったり、アトリエだったり、演劇人であったり、ダンサーだったり、物であったり、食材であったり、、です。今回は、『女優兼ダンサー』の組み合わせでフェスに参加。 ■ Noisy Bloom http://ameblo.jp/noibulog/ twitter @noisy_bloom 初めまして、演劇ユニット「Noisy Bloom」です。 「Noisy Bloom」は普段、音響として関西小劇場で活動する傍ら、 絵や写真、ライブペイントなどの創作活動をしている代表ohanaを中心に演劇をベースに様々な表現方法を実験、 『芸術×演劇』をテーマに活動しています。 お客様の想像力や考察力を掻き立てられるようなマルチエンディング方式のアングラ風味のエンターテイメントを得意とし、公演毎のチラシのクオリティにも好評を頂いております。 「何れ何処かで、まだ見ぬ貴方と邂逅できます事をお祈りしております…」    ■ 劇団T.C.N  http://www.c-nyan.com/ Nyan(猫庵)を本拠地に芝居を上演。現在のメンバーは、NYAN(作・演・役者)、TOKI(舞台美術監督)。メルヘン的な作風で社会問題を取り上げ、子どもから大人までの広い年代に理解しやすい芝居を目指している。

2015年1月28日水曜日

総評

★NyanSELECT2014を終えて

4団体は無難に舞台美術を活かし、冒険が観られなかったのは少し寂しい。
唯一個性的であったのが、『ピンクとブルー』。但し2階の舞台美術を活かした演出がなかった点と、ラストシーンに規定の暗転不使用をせず暗転を使用したために、減点対象となり、最優秀を逃してしまった。これは、演出家が舞台美術を活かすために敢えて挑戦したが、美術を越えることはできなかった結果である。だが、自分流の演出を貫いた姿勢は圧倒される。
今年は珍しく、参加団体演出の評価と審査側とが最優秀団体がほぼ一致という結果であった。
『ぷくぷくぽこぽこ』は個性的な作品というより、舞台美術を無難に活かし、脚本も美術の雰囲気にピッタリとはまっていたというのが、最優秀に選ばれた要因である。

NyanSELECT2015は、是非とも枠からはみ出る位に冒険をしてもらいたい。



主催
ヤマサキケイコ

アンケートより◇NyanSELECT2014に関して

◎6ステージとも同じ舞台美術なのに、こんなにも違う空間になるのだと、感動しました。(20代/女性)

◎全てが融合してこの空間でしか出せない世界観が出来上がっていた。(30代/男性)


◎エアリアルティシュー凄くセクシーで素敵でした。(30代/女性)

◎こういう隠れ家的な所で役者さんを間近に観れるのは嬉しいです!!敢えていうなら椅子が長時間苦しいかな。(40代/男性)

◎20分で決められた舞台美術でどこまで表現できるのか、の意味がとても良くわかり、そして、その難しさも同時に知った気がする。どの作品も個性的で良かった。更に来年も観たいと思えた。
(40代/女性)

上演写真より◆オープニングを飾ったエアリアルティシュー




アンケートより◇劇団T.C.N

劇団T.C.N 『ぶらんこゆれる』



◎歌にダンスに観ていて楽しい。物語の最後はぐっときました。(20代/男性)

◎なんだろう…凄いです。心に爪痕残された感じです。最高でした!(30代/女性)

アンケートより◇魔法のチョコレート

魔法のチョコレート『ぷくぷくぽこぽこ』


◎笑いあり、ちょっぴりウルウルあり、とても楽しかった。(40代/女性)

◎素敵な世界観。キラキラ、ピカピカリでストーリーも魅きつけられた。(20代/男性)

アンケートより◇無敵光線赤紫

無敵光線赤紫『月影運河であいましょう』



◎最後に答えがないのが、奥深いと思った。(40代/男性)
◎人物が報われて欲しかった。良くも悪くも。(20代/女性)

アンケートより◇ピンクとブルー

ピンクとブルー ここではないどこか『ラーへゆく』


◎異色でした。役者の気迫が凄く魅いられた。(20代/女性)

◎最後のグズの演出は神秘的でしたが、違和感を感じた。(30代/男性)

アンケートより◇辻田鯉絵単独(演劇カンパニー未来計画TOP)

辻田鯉絵単独(演劇カンパニー未来計画TOP)
『アラサー女子真優美の妄想自己裁判』


◎共感できる部分もあり、一人芝居の凄さを感じた。(30代/女性)

◎最後の結末がもう一工夫あればもっと良かった。(40代/男性)

アンケートより◇らふ・トランポリン企画

らふ・トランポリン企画『夢の名残を知りたくて』



◎ストーリーよりは演出重視の作品だった。(30代/女性)
◎キャラクター全てにインパクトがあり、目にも楽しめた。(20代/女性)